かっぱの書棚

ライトノベルの感想などを書きます

クロス・コネクト 電脳神姫・鈴夏の入れ替わり完全ゲーム攻略/久追遥希

 

 お気に入り度:☆★★★★

 

 

<感想>

続刊も変わらぬ熱さが心地良い!!

 

 

 

 

 

 

 

やっぱり主人公の夕凪がいいですね。主人公らしい主人公というか肩書きには確かなものがあって偽りはないんだけどゲームバランスを崩すチートではなく柔軟な発想でゲームを攻略していく。ゆえに派手さはないんだけど持ち前の熱血漢というか燃えなきゃいけないところで燃えてくれる。見つけた理由は手放すことなく絶対に折れない。理想的な男だなって思いますね。

 

物語は夕凪のもとに闇ゲームから招待状が届くところから始まる。内容は電脳神姫を人質に夕凪のゲーム参加を促すもの。以前のROCこそしっかりとした理由があったからこそ立ち上がった夕凪は今回のゲーム参加を蹴るつもりだった。

 

見ず知らずのAIを救って回るほど夕凪はお人好しじゃないから。と、、まぁ口では言いつつも気にしてしまうのが彼の隙というか美徳というかと感じたりはするけどそういうの嫌いじゃないですよ。

 

だからゲーム参加を希望した春風はおそらく夕凪にとっては都合が良かったのかな。私のお姉ちゃんを助けてくださいは男として真正面から向かい合うには十分すぎるほどの理由ですから。それが男というもの。

 

そうして今回のゲーム《》通称SSRに参加することになった夕凪だったのですが

 

 

いやあ、今回も面白かった!!

なんと言うか真っ先に思ったのは巧いなあってこと。エンタメってお約束が大事だと思うんです。昔からお約束と呼ばれるテンプレ展開は作品の愛される場所に成り得るというのが僕の信条なわけですが、本作でもきましたね。

 

女装召喚!!

 

いやもっと言い方ないのかよって思われるかもだけど僕はこういうの好きですよ。もちろんツッコミどころとしてこういったネタを使い回すのって素敵だなあとも思うんだけど、そこにきちんと妥当な理由を用意してあげていたところが非常にポイントが高い。

 

天道白夜という敵わない象徴を描いていた背景があることで今回の女装仕様は違和感なくハマっているようにも感じたのでシリーズとして見た時に納得感がある。