かっぱの書棚

ライトノベルの感想などを書きます

七星のスバル/田尾典丈

 

七星のスバル (ガガガ文庫)

七星のスバル (ガガガ文庫)

 

 お気に入り度:☆★★★★

 

 

<感想>

皆で、伝説になろう!!

 

 

かつて、世界的人気のMMORPG《ユニオン》において、伝説となったパーティがあった。名を、スバル。小学生の幼なじみたちで結成されたそのパーティは、〈センス〉システムを中核に置く《ユニオン》において比類なき才能を発揮、瞬く間に勇名を馳せた。ところが、プレイヤーがゲーム中に息を引き取る事故が発生。この人死事件をきっかけに、《ユニオン》はサービスを終了してしまう。
 ……時は流れ、6年後。かつてスバルの中心として活躍した天羽陽翔(あもう・はると)は、ダメダメな高校生になっていた。性格はひねて、友達はおらず、何事にもやる気がない。だが、クラスメイトに巻き込まれる形でログインした新生《リユニオン》のなかで、陽翔は信じがたい“再会”を果たす。スバルの仲間であり、リアルの幼なじみだった少女、空閑旭姫(くが・あさひ)――6年前、ゲーム中に死んだはずの彼女が、そこにいた。
「きっと夏の病だ。それかシステムエラー。むしろバグ!」
「あははっ。もう陽翔ってばどうしたの。顰めっ面なんて似合わないよ?」
――伝説は再び動き出す。革新的青春バトルオンライン!

 

かつての仲間がとある出来事をきっかけにすれ違ってしまって、それでも変わらないモノだってあるからと失くした時間を取り戻していく物語。はい、こういうの大好きなんですよね!

 

 物語の舞台となるのは《リユニオン》というMMORPGのゲーム世界。かつて《リユニオン》の前身である《ユニオン》で最強のパーティ『スバル』の中心人物としてその名を轟かせた少年・天羽陽翔はとある出来事がきっかけで落ちぶれていた。同じパーティを組んでいた少女・空閑旭姫がゲーム内の事故により命を落としたのだ。その出来事を皮切りにゲームは停止、伝説のパーティも解散。すべてが終わりを迎えた、そんな気がしていた。

 

けれども、そんな心に傷を負った陽翔は予想外の再会を果たすことになる。友人からの強引な誘いにうんざりしながらもログインした《ユニオン》で顔を合わせたのは死んだはずの旭姫だったから。止まったはずの時間がゆっくりと動き出す。

 

お話の導入としてはこんな感じでしょうか。