かっぱの書棚

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俺が好きなのは妹だけど妹じゃない 2/恵比須清司

 

俺が好きなのは妹だけど妹じゃない2 (ファンタジア文庫)

俺が好きなのは妹だけど妹じゃない2 (ファンタジア文庫)

 

 評価:☆★★★★

 

 めんどくさい兄妹がイチャイチャするラブコメディ、シリーズ第2巻!

 

<感想>

相変わらず面倒くさい兄と妹が良い味を出してる!

 

いや、もう妹好きは直ちにこれを読まなくてはいけないですね!

素直に好きだと言えない妹と妹のことが大切だと認められない兄貴のラブコメ。その甘々さが読んでいると癖になるシリーズ!

 

物語は主人公・永見祐がラノベ作家であり同級生でもある氷室舞から本当に『永遠野誓』なのか疑われるところから始まります。校内に持ち込んだ自分の原稿を皮切りに徹底的に追い詰められる祐。妹である涼花はそんな兄の不注意に激昂しますが、これは思う存分イチャイチャするチャンスなのではと思い直す。祐がリアルでも妄執的な妹好きであれば『永遠野誓』であることが証明できる。二人はこれを機に色んなデートスポットに出かけてはイチャイチャする毎日。果たして、永見兄妹は舞から向けられた疑惑の眼差しを払拭できるのか──

 

もう今回もラブコメ度数がマシマシで二人のイチャイチャパートが小気味良く進むので読んでいてページを繰る手が止まらなくなるんですね。どうしようもなくお兄ちゃんが大好きな涼花が『永遠野誓』を盾に大好きなお兄ちゃんに詰め寄るところは純粋に可愛いですし、兄貴である祐は妹の涼花のことを大事に思ってるんだけどどこか恥ずかしがって本心を出すことができない、そんな二人の面倒臭さがラブコメとしての質を高めているのも特徴ですね。

 

お兄ちゃんのことが間違いなく好きなのにうまく素直になれない涼花も魅力的なのですが、今巻では舞にもスポットが当たる物語になりました。売れっ子ラノベ作家である舞の隠された素顔が明らかになるなど、終盤はラブコメパートだけではなく創作モノとして充分な満足感を得ることができるのも好印象でした。こういうのを読むと僕も小説が書きたくなっちゃったりするんですよねぇ。単純ですんません!

 

キャラ的には祐のことを褒めなければいけない巻だと思います。いやいや妹といったいどこまでいっちゃうんだいって思わされるシーンもありつつ、しっかりプロ作家への階段を一段ずつ上っていく姿は真摯そのものなので素直に応援したい気持ちを抱かせてくれる良い主人公だなって感じさせられます。

 

さて、涼花との関係性も気になりますが舞との仲もぐっと深まったことを考えると今後の展開はどうなっていくんでしょうかね。次回はアへ顔Wピース先生あたりに焦点が当たったりするのに期待したいところ。まだまだシリーズも始まったばかり今後の展望が楽しみな一作です。